タカと一緒に一人暮らし 男子高校生、なぜ親元離れて

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【動画】2羽のタカとともに一人暮らししながら調教する高校生の鷹匠、小川涼輔君=張春穎撮影
タカと鷹匠(たかじょう)の男子高校生が、山あいの群馬県沼田市で一つ屋根の下で暮らしている。腕にタカを止まらせて散策したり、雨の日は自宅で一緒にすごしたり。厳しさの一方で甘さも漂う彼らを訪ねてみた。
「放してもちゃんと戻ってくるから、かわいい」
尾瀬高(沼田市)の2年生小川涼輔さん(17)は昨年12月の放課後、校庭にいた。口笛を吹くと、約50メートル先からメスのハリスホーク「ルギー」が小川さんに向かって真っすぐ羽ばたく。定位置の左腕に止まった。
「リラックスしています」。ルギーのしぐさから小川さんは心を読み取る。放しては戻る「渡り」という調教が日課で、普段は自宅周辺が主な練習場所だ。
全国でも数少ない高校生の鷹匠。全国から参加者が集う国内最大級の猛禽(もうきん)類の大会「フライトフェスタ」のハリスホークの部で、小川さんはルギーと組んで3連覇したこともある。
育ったのは一般的な家庭。きっかけは小学6年の頃、テレビで鷹匠の姿を見てあこがれたことだ。当時は榛東村の実家で7人暮らし。「タカを飼いたい」という突拍子もない願いに、両親も祖父母も驚いた。「鳥好きとは知っていたが……まさか。そもそも飼える……(中略)…… ってくる。今の生活は楽しいです」(張春穎)